久しぶりに実家に帰ってきて、弟の本棚に2015年で一番話題になったといっても過言ではないピース又吉の「火花」があったので勝手に借りて読んじゃいました。
読んだ感想を書き残しておきます。
最初はあんまりな感じでした。
結論からいうと面白かったのですが、当初は正直言ってあんまりおもしろくないなーって思ってました。
「なんでこれがあんなに騒がれたんだろう」
「”ピースの又吉”が書いたからなのかなー」なんて思ってたんですけど、最後の最後で怒涛の追い込みがあってすごく引き込まれていきました。
話自体は又吉自身の経験談も含まれているのか、お笑い芸人の話で
コンビを作ってからの苦難、先輩芸人さんとの師弟関係が中心に描かれていました。
ところどころで出てくる、風刺っぽい、ぐさっとくる表現が、実は又吉が普段から感じているこの世の中への思いなのかなーなんて思う部分もあったり、なかったり。
勤勉で読書家の又吉っぽい言い回しもどこか心地いい感じでした。
好きな人は好きだと思うんですけど、こういう本(純文学?)を読まない人にとってはおもしろくないのかなと感じました。
が、ここまで売れた(239万部)んですから、きっとみんな面白いと思ったんでしょうね。
僕が一番印象に残った部分
必要がないことを長い時間をかけてやり続けることは怖いだろう?一度しかない人生において、結果が全く出ないかもしれないことに挑戦するのは怖いだろう。無駄なことを排除するということは、危険を回避するということだ。臆病でも、勘違いでも、救いようのない馬鹿でもいい、リスクだらけの舞台に立ち、常識を覆すことに全力で挑める者だけが漫才師になれるのだ。
どこか今の自分と重なる部分があって、すぐにパソコンを開いて下書きにしたためておきました。
こういう一文が時々出てくるんですよね、少し深いといいますか。
きっとそれは又吉の今までの経験値から出てくる言葉のチョイスなんでしょう。
お笑い芸人という夢の実現を、リスクを負わずにバカにしている人への皮肉(?)も込められた一文。
皮肉っぽく感じないのが又吉の感性なんだろうか。参考にしたいです。
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